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2021.08.30

インコネル718は超合金の親分?

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超合金は全部で何種類くらいあるのでしょう?材料メーカーのカタログに記載されている有名処だけでも数十種類、マイナーな合金も含めば百種類は越えていると思われます。

世界中の有力材料メーカーが今まで多数の合金を開発して来ています。そして、それはより耐熱性の高い、高性能な合金を求めて今も絶え間なく続いています。

インコネル718は今より50年以上も昔の1960年代に開発された合金で、その性能は最近の開発合金には及びません。インコネル718が使用される耐熱温度としては、一般的には650℃までが推奨されています。

では、何が親分なのでしょう?それは、その使用量です。

インコネル718の超合金に占める使用量は圧倒的で、その割合は全体の50%を超えると言われています。性能バランス、コスト、使い勝手の良さ、各種使用データの豊富さなど色々な要因が有ったと思われますが、今も航空機エンジンの低圧タービンディスクを始め様々な分野で多用されています。

サル山の世界でも親分の座は20年もすれば変わるのが普通ですが、この親分は長い間健在で、この先もその座を明け渡しそうにありません。

次なる親分の登場は何時になるのか?それはどんな合金になるのか?はわかりませんが、一方で、世の中で大量に使用されているインコネル718の最適加工を突き詰めていくことも、まだまだ重要な機械加工屋の仕事の様に思われます。

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