大型旋盤 豆知識

2021.05.20

大型の旋盤加工品は、どこまで高精度化できるのか?

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大型旋盤加工品あるいはターニング加工品と呼ばれる大きな丸物ワークは、小さな旋盤加工品と比較すると求められる寸法精度や幾何公差も緩くなりますが、用途によっては百分台の加工精度が求められるケースもあります。

 

それでは、立旋盤で加工を行うような「大型旋盤加工品」は、通常どこまで精度が出せるものなのでしょうか?

 

 

大型の旋盤加工品において大きく精度に影響するポイントとしては、①サイズ ②薄さ ③材質(熱処理)があります。これらの相関により、達成できる精度は変わってきます。ここでは話をシンプルにするため、①と②にフォーカスし、事例を元にお伝えしたいと思います。

 

旋盤加工品は、例えば大型であっても「厚み」があるワークの場合はそこそこの精度を出すことも可能です。しかし、これが薄物リング形状となってくると、そう簡単には精度を出すことはできません。

例えば通常の旋盤加工を行っている企業での場合は、φ500・片肉t25のワークの場合、寸法公差は±0.05程度になります。一方、高精度加工が可能な立旋盤を保有している場合だと±0.01程度、というのが相場です。

 

つまり、大型旋盤加工品の数量もある程度有り、コストを抑えておきたいという場合にはφ500程度であれば寸法公差は±0.05までに留められるよう配慮すれば良い、ということになります。

 

なお大型旋盤・ターニング加工.comを運営する秦精工では、大径かつ薄肉の高精度な旋盤加工を得意としておりますので、φ500程度で一番精度要求の高いケースですと、片肉t15でも±0.01で対応することが可能ですし、φ900でも同様の高精度加工を行い、今でもお客様に納入し続けています。

 

 

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高精度な大型旋盤加工品で困っている、あるいはそういった製品を入手したいという場合には、お気軽に当社までお声掛けください。達成できる加工精度はもちろん、もし物理的に実現が難しいという場合には、様々なVE設計提案を行わせて頂きます。

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