大型旋盤 豆知識
2025.03.30
リング形状の大型旋盤・ターニング加工!小ロット品と量産品の材料調達のポイント!
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大型旋盤加工は、航空宇宙、エネルギー、建設機械など、様々な産業分野で必要とされる重要な製造プロセスです。大型のワークを加工するため、材料費が高額になりがちです。そこで、コスト効率を最大化するためには、材料調達の段階から適切な選択を行うことが重要になります。
この記事では、リング形状の大型旋盤・ターニング加工における材料調達のポイントを、小ロット品と量産品に分けて解説します。
大型旋盤加工品は、材料費が高い…
大型旋盤加工では、直径や長さが大きいワークを扱うため、必然的に材料費が高額になります。さらに、特殊な材質や高強度な材料が必要となるケースも多く、材料費が製品コストに占める割合は大きくなります。
小ロット品の場合:丸棒からの削り出しが有利
小ロット品の場合、材料調達においては「納期」と「コスト」のバランスが重要になります。多くの場合、丸棒からの削り出しが最適な選択肢となります。
コスト面
・丸棒を用いて大型旋盤加工を行うことで、鍛造素材を作るための金型含む鍛造加工費が不要になります。
・余肉を大きめにとることで、ワークを固定するための治具が不要になるケースがあり、治具費用を削減できます。
納期面
・鍛造品に比べて、丸棒は比較的短納期で入手できます。
懸念点
・大型ワークの場合、そもそもそのサイズを満たす丸棒が存在しないケースがあります。
量産品の場合:鍛造品からの削り出しが有利
量産品の場合、材料調達においては「材料費」の削減が最優先事項となります。鍛造品からの削り出しは、材料費を抑制し、全体的なコスト削減に貢献します。
コスト面
・丸棒からの削り出しと比較すると、鍛造品は材料の無駄が少ないため、材料費を削減できます。
・量産効果により、鍛造品の単価を抑えることができます。
・治具費用は、量産効果によって影響が少なくなります。
懸念点
・材質によっては、鍛造により機械的性質を損なう可能性があります。求める材質特性を鑑みて、鍛造を選択する必要があります。
まとめ
大型旋盤・ターニング加工における材料調達は、製品のコスト、納期、品質に大きな影響を与えます。小ロット品の場合は丸棒、量産品の場合は鍛造品を適切に選択することで、効率的な生産体制を構築することができます。
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