大型旋盤 豆知識
2021.08.30
超合金の使用時の色は?
ブログ・豆知識
鍛冶職人が熱した鋼材を叩いている様子を見たことがある人もいるかもしれませんが、金属を加熱していくと真っ赤に焼けた色になって行きます。所で、赤く焼けた鉄の温度はいったい何度なのでしょうか?
熟練した職人は、この火色から凡その加熱温度を推し測り作業をしています。
温度は白色に近いほど高く、明度の低い赤色ほど低くなります。大雑把にいえば、温度が上がっていくと、濃い赤色から、明るい赤色に変わっていき、オレンジ色、明るいオレンジ色と続き、黄色、白っぽい黄色、白色となる順に高温であることがわかります。恒星の色による温度判定と同じ理屈です。
温度で言うと、600℃位から濃い赤色の色が付き始め、900℃でオレンジ色に、1000℃では黄色に1300℃で白色になる感じです。
一方で、超合金の耐用(使用)温度は何度でしょうか?低いもので600℃程度から、高いものでは1000℃を越えます。この温度を先の金属の火色と比べると、丁度同じような温度となります。
超合金の用途としての代表例は、航空機のジェットエンジンに使用されるディスク(円盤)やブレード(翼)といった高速回転体、或いは自動車のエンジンの排気バルブなど高温の燃焼ガスに晒される部品です。
つまり、超合金は真っ赤に焼けた状態でジェットエンジンの中で、或いは自動車のエンジンの中で、高速で動きながら使用されていることになります。普段、我々の目には触れることがないので意識することはありませんが、改めてこの中で真っ赤に焼けた超合金が動いているのか・・と想像すると、何か少しワクワクした気になりませんか?
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