VE事例

焼入れは、硬度と経年変化・歪みとのバランスを考慮して決定する

改善前

お客様からご相談頂いたターニングで加工を行う大型旋盤加工品(SKD11)は、当初、お客様の図面にてHRC60という指示がありました。このHRC60の硬さを出すためには、低温焼き戻し処理が必要となりますが、この処理条件では経年変化や歪みが使用中に発生しやすくなります。さらに、使用周辺温度が低温焼き戻し温度に近いと製品硬さが軟化する可能性もあります。この大型旋盤加工品の用途からすると特に経年変化は回避すべきだろうという判断から、大型旋盤・ターニング加工.COMでは下記のようなご提案を行いました。

大型旋盤・ターニング加工.com
からの提案

HRC60という指示をお客様に問合せたところ、HRC60以上という数値がマストではなく、それよりも経年変化や歪みを回避したいというご要望でした。従って、当社からは高温焼き戻し処理を行い、安定化処理を行うことを提案しました。この場合、HRC59となりますが、内部組織が安定し経変変化や歪みを抑えられるという効果があります。さらに、処理温度近辺までは、製品硬さが軟化することもありません。こうし一連のメリット・デメリットをお客様にご説明し、ご提案を採用頂けました。

今回のご提案については、当初HRC60だったところを、HRC59(±1、高め狙い)ということでご提案させて頂きましたが、大型旋盤・ターニング加工.COMを運営する秦精工は、立旋盤を使った大型のターニング加工品を手掛けることはもちろん、様々な熱処理も合わせて加工品をご提供しております。ちょっとした処理条件の変更で経年変化や歪みを押さえたりする熱処理の知見も豊富ですので、お気軽にお問合せください。

関連事例 一覧

  • こ投稿はまだございません
    もうしばらくお待ちください。
一覧へ戻る